安全・安心対策特別委員会

2025年11月20日

11月19日~20日の2日間、私が委員長を務める安全・安心対策特別委員会で、東京にある株式会社クボタ東京本社と、埼玉県にある首都圏外角放水路の調査に行ってきました。近年、全国各地で水道管の老朽化を原因とした道路の冠水、陥没等の事故が相次いで発生しており、各自治体では上下水道の点検や後進に向けた取組が急務となっております。地下の状況をどのように把握するかが課題です。

 

株式会社クボタは、産業技術総合研究所と共同で、道路を掘削することなく、地中に埋設された水道管の腐食の進行具合を推定できる革新的な技術を開発し、2028年の実用化に向けて研究を進めるとともに、業務効率化に向けてDXを用いた配管工事管理にも取り組んでいるとのことです。その実態を調査するためにクボタの技術について調査説明を受けました。

 

また首都圏における河川の氾濫による洪水被害を未然に防ぐことを目的として、地下放水路の建設が全国で進んでいます。ここ埼玉県春日部市の首都圏外郭放水路は、世界最大級の地下放水路であり、平成14年6月に部分通水が開始されて以来、春日部市をはじめとする周辺地域における浸水被害の軽減に大きく貢献しています。その現地調査に入りました。

 

ヘルメットをかぶり階段をどんどん降りていき、調圧水槽を目指しました。途中でハーネスをつけて下をのぞき込みましたが、その高さに足がすくみます。下まで降りると、そこは壮大な水槽で、長さが177m、高さは18m、幅が78mあるそうで、まるでパルテノン神殿さながらの情景に圧倒されました。最も多い時(平成27年9月の台風17号、18号)には約1,900万㎥の排水を記録したそうです。

 

両調査先において、委員の先生方からは多くの質問が出されました。特に今年の1月に八潮市で起きた道路陥没事故は今回の調査に関連した案件であり、現在も復旧工事中で、現在も交通規制が継続されており、本格的な復旧は2029年~31年頃の見通しだそうです。目に見えない地下で何が起こっているか、愛知県においても一刻も早い調査と事故を未然に防ぐ対応を進めていく施策が重要です。